No.039
初心者の弓具の選び方
2004/06
栗田 妙子

埼玉支店は北本市に昭和54年に創設されましたが、当時周りは田畑や山の木々に囲まれ、季節感のあふれるとても閑静な所でした。しかし、現在は都市化も進み住宅が建て並びはしたものの、所所に残された雑木林が昔の風情を感じさせてくれます。店舗、作業場が併設されており、我々スタッフ10名が皆様のご来店をお待ちしております。

今回は、初心者の方から良く質問されることへのアドバイスですが、是非参考にして下さい。

1.弓道着について

「射は礼に始まり、礼に終わる」と言いますが、道場は弓を射る者として考えるならば、とても神聖な場所と言えるでしょう。・・・となれば当然それに相応しい服装が必要です。時、所、位により違いますが初心者の場合、男女共袴、胴着、帯、足袋(女子の場合胸当て)は、いずれも清潔で体にあったサイズ(動作がしやすい適正サイズ)を着用して頂きたい物です。

たまに袴の裾が引きずるほど長い袴を付けた人を見かけますが、あまり長いのは考え物です。おおむね、裾はくるぶし丈くらいが良いでしょう。

2.カケについて

カケには、三つガケ、4つガケ、諸ガケと三種類ありますが、それぞれに特徴があります。三つガケの中だけでも親指の硬い物、柔らかい物、手首の所が硬い物、柔らかい物等々、色々あります。初心のうちは指導者の教えを受け、自分の手に合ったカケを選び早く慣れた方が上達の早道だと思います。又、手入れ方法ですが、皮は湿気を嫌います。下がけを中に入れたままにしない、清潔な下がけを使う事などを気をつけたほうが良いでしょう。手に汗をかきやすい人は、何射かで取り替えるくらいが良いでしょう。

中が湿ったカケは日陰の風通しの良い所に干して乾かしてください。カケは使ってる個人の癖が付きますので、言うまでも無く人に貸さないで下さい。「かけがえのない」と言いますからね。また、付ける手順も、カケを手にぴたりとはめた後、とり掛けの形を取ってから紐を軽く締めてください。紐も締めすぎると控えや帽子が折れる原因になります。ギリコの付けすぎにも注意しましょう。 手入れ方法により長い間使用することができますので、使用には気を付けましょう。

3.矢について

矢には、竹矢、アルミ矢、カーボン矢等色々ありますが、初めての方には価格の面でも扱い易さでもアルミ矢をお勧めしております。自分の弓力と矢束にあったものを使用する事により、矢飛び、的中も違ってくる筈です。近的矢を選ぶおよその目安ですが、弓力が11kg~13kgの人は1913シャフト。14kg~17kgの人は2014シャフト。18kg以上の人は2015をお選び下さい。あとは耐久性の高い鷲羽根を選ぶか、安価な七面鳥などを選ぶかはご予算の自由ですが、最初は折れたり、はけたりと、破損が多いものですから、安価な羽根も数が多くあった方が練習し易いでしょう。

使用上の注意として、筈や矢の根の破損したもの、矢尺の短い物、箆(シャフト)の割れている物、曲がっている物は危険を伴いますので絶対に使用しないで下さい。

4.弓について

弓には、竹弓、グラス弓、グラスカーボン弓等あり、長さも七尺、並寸、二寸伸、四寸伸など色々ありますが、弓力が定まるまで初心の頃は道場にあるものを使用させて頂くのが良いと思います。長さは引き尺を目安にして決めて下さい。引き尺が長い人が短い弓を使用すると弓が壊れる原因になります。そして弓をお買い求めの際、注意して頂く事は体力相応の弓力を選んで頂くことです。

折角買った弓が強くて引けない、肩を痛めてしまったという事では、射型がくずれ弓を射る事もできなくなってしまいます。弓を作っている者としても残念な事です。弓の種類によっても矢飛びや震動など特性がありますので、ご相談下さい。

以上ですが、弓用品をお求めの際は経験の豊富な指導者にご相談の上、ご来店頂くのが一番良い方法だと思います。心よりお待ちいたしております。

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弓道コラム(保管庫)
001 弓具を考える「巻藁」
002 職人の独り言(1)
003 温故知新「炭素繊維について」
004 弓と竹の話
005 夏のカケの手入れ方法
006 握り皮の話とフビライの妻の話
007 近代の系譜
008 テレビ放映
009 弦の話
010 直心館弓道場
011 2002年 新年のご挨拶
012 竹取りの感想・籐について
013 日本の弓
014 矢筈について
015 四半的弓道
016 七面鳥染め羽根について
017 竹切り後の作業工程について
018 小笠原流の弓(1)
019 小笠原流式竹矢の製作行程
020 弓道を始める年齢について
021 くすねの使い方
022 環境問題と弓具
023 2003年 新年のご挨拶
024 十年振り返って
025 京の旅と弓の詩
026 職人の独り言(2)
027 道具の手入れ方法
028 神田の話
029 弓書の限界について
030 神出鬼没・JAL機内誌
031 かけのできるまで(1)
032 かけのできるまで(2)
033 和弓の材料としての竹(1)
034 和弓の材料としての竹(2)
035 2004年 新年のご挨拶
036 袴の色々
037 ヤダケについて
038 北本市の桜
039 初心者の弓具の選び方
040 東京都インターハイ予選
041 暑中見舞い申し上げます
042 イーストン社・HOYT社工場見学
043 鷹狩り
044 埼玉まごころ国体にて
045 阿蘇の流鏑馬
046 2005年 新年のご挨拶
047 新文字入り弓巻
048 矯めなおしについて
049 新装開店致しました(1)
050 新装開店致しました(2)
051 2007年 新年のご挨拶
052 合串について